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未病とは

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未病とは何か?

最近、「未病(みびょう)」という言葉を聞くことが増えました。

もともと未病とは、病気でもない、健康でもない、その間を埋める状態という事で病気になる前兆という意味で、東洋医学で昔から使われていました。

例えば、血圧が高い、血糖値が高いという検査で異常が見つかったが、 本人はいたって元気 で何も症状はない状態。

あるいは、疲れやすい、怠くて、朝起きられないなど、本人は異常があると感じているが、検査をしてみるとどこも異常が見つからない。

そんな方は健康ですか?病気ですか?

未病とは「健康」と「病気」の間

現代医学における病気の概念

現代医学では、病気か?病気じゃないか?の2局で考える傾向があります。

現代医学における病気の概念

東洋医学における病気の概念

それに対して、

東洋医学では、古来より「治未病」という言葉があり、病気になる前に治療するのが上医(名医)といわれ、症状が現れる前に病気の前兆を見つけて治していくことで、病気にならずに済むという考え方をもっていました。

つまり、東洋医学における病気の概念として、「健康」と「病気」の間に「未病」という状態があると考えていました。

東洋医学における病気の概念

未病とは具体的にはどのような状態なのか

「未病」とは、西洋医学でいう「予防医学」とは少し考え方が違います。

私たち治療院にも「未病」の改善を求めて、様々な方が訪れます。

具体的には

  • 自覚症状はあるが、検査では異常なしと告げられた方。
  • 自覚症状はないけれど、健康診断(検査)で異常が見つかった方。
  • 健康に不安があり、より健康になりたいと希望する方。

日本医師会のホームページにも未病についての考え方が掲載されています。

2000年以上前の中国の書物『黄帝内経素問』(こうていだいけいそもん)の中に「聖人は未病を治す」と書かれていて、予防の重要性が既に認識されていたことがわかります。

「未病」とは、発病には至らないものの軽い症状がある状態です。

五臓六腑がつながっているという考えが根本にあり、軽いうちに異常を見つけて病気を予防するという考え方です。

いっそう重要な考え方に

 最近では外来や検診でさまざまな検査ができるようになり、特に自覚症状がないにもかかわらず検査値異常を指摘されることがよくあります。

生活の質(QOL)は侵されていないが検査値に異常がある未病の場合、その時点で病気を発症させないための治療をしていく「治未病」(ちみびょう)の考え方が、今後、より重要になってきます。

 高脂血症、糖尿病、高血圧なども「未病」の1つと考えることができます。

(以上日本医師会のホームページより引用)

新しい「未病」

新しい「未病」の概念

ところが、最近になって、新しい概念として「未病」という言葉が使われ始めています。

新しい未病も「健康」と「病気」の間という意味ではこれまでの「未病」と同様です。

何が違うかというと、「未病」とは「健康」と「病気」の間を 連続的(グラデーション的)に変化するものということです。

新しい未病の概念

人の健康状態は、ここまでは健康、ここからは病気と明確に区分できるわけではなく、健康と病気の間で連続的(グラデーション的)に変化しており、その状態を「未病」と定義づけるといいと思います。

昔からの「未病」と何が違う?

東洋医学における「未病」の概念としては、

病気になる前に「治す」ということに主眼をおいてました。

それに対して新しい「未病」の概念としては、

心身の状態はすべて、「健康と病気の間を連続的に変化するもの」と捉える「健康状態」を示す概念の言葉として使っているのです。

なぜ新しい概念が生まれたのか?

新しい「未病」の概念が生まれた背景として、元々は東洋医学における未病の考え方を取り入れようという取り組みがあったようです。

ところが、世の中には「病気」か「未病」か「健康」かという3つの括りだけでは分類することはできません。

同じ「病気」でも軽い状態もあれば、重い状態もある。

まったく「健康」であっても、疲れや睡眠不足などで調子がいまいちのときもある。

その間をすべて、「未病」でひとくくりにするには、これまでの「未病」では不都合だったのです。

新しい未病の考え方を取り入れる!

東洋医学における未病と、新しい未病のどちらが優れているということはないと思っています。

東洋医学では、昔から病気になる前の状態を治療するという概念がありました。

医学ですので当然「治す」ことに主眼をおいているため、何かしらの徴候を「未病」と捉えていたのです。

しかしながら、「治る」というのは「健康」になることだけではありません。

例えば、重い病気である人が、まったくの健康になるということは簡単ではありません。

ところが、新しい未病の概念のようにグラデーションに状態が変化するという考えでいれば、健康に近づく治療をすることは可能なのです。

総ての人に治未病の概念を!

治療院では今までは症状を消すことに力を注いできました。

当たり前ですが、患者さんも痛みやしびれがなくなることを希望して来院しています。

それでは症状がなくなったら健康ですか?痛みやしびれの症状があったという事は、もっと小さな徴候もあるはずです。

定期的にケアすることで健康へ近づける

最近、何となく体がだるい、疲れやすい、体が冷えるとか、頭痛や肩こり、めまい、不眠といった体の不調を感じる自覚症状はありませんか?

もし、こうした体の不調を示す症状を自覚しているのに「健康診断の結果も悪くないし、忙しいからちょっと調子が悪いだけ」なんて、軽く考えていませんか?

自分では健康だと思っていても少しずつ病気に近づいているかも知れません。

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