遠絡療法の成り立ち・理論・特徴などの概要から、当院における施術について説明します。

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  1. 年英堂治療院
  2. 遠絡療法
  3. 概要

遠絡療法とは

遠絡療法(遠絡統合療法)は、台湾人で日本の医師 柯 尚志(コウ ショウシ/Shan Chi Ko )先生により開発された「遠絡Ko医学」の理論に基づく施術法です。

正式名は「遠道相応穴位経絡療法」(Collateral Meridian Therapy=CMT)と上海中医薬大学の劉教授から名付けられ、患部の経絡から遠く離れた別の経絡のポイント使う施術法という意味の新しい痛み治療として、日本で生まれました。Collateral(コラテラル)は「傍系の」という意味。Meridianは経絡という意味です。

※経絡とは東洋医学でいう「気」と「血」の通り道のことです。

「遠道相応穴位経絡療法」を略して、通称「遠絡療法」という呼ぶようになり、現在は「遠絡統合療法」とも呼ばれています。

2016年1月24日、遠絡療法の創始者 柯 尚志 医師が逝去しました。その後、先生から指導治療医、指導治療師(CS)に認定されていた先生方が中心になり、現在「日本遠絡統合医学会」が発足され、 遠絡療法を後世に伝えていく活動をしています。(「日本遠絡統合医学会」のHP

遠絡療法とは

遠絡療法の考え方
~生体の流れを「川の流れ」にたとえて~

からだの中は血液やリンパ、髄液など目に見えるものの他、東洋医学でいわれる「気」エネルギーなど様々なものが循環しています。
遠絡療法ではそれらを総称して生体の流れ(ライフフロー)と呼んでいます。
遠絡療法の考え方は疼痛や病状が発症するのはこの生体の流れ(ライフフロー)が滞ってしまったため、丁度川の流れが土砂災害などで堰き止められて水が流れにくくなってしまったのと同じような状態が原因で引き起こされるというものです。
従ってこれを治療するには、その障害物をまず取り除かなければならないのですが、従来の医療は、堰き止められて洪水になりそうな水を近くに溜池を作ってバイパス移動させたり、時にはダムのような巨大な排水施設を建設したりというような大掛かりな医療検査施設や医療機器の開発をもって治療の促進を図ってきました。
しかし、遠絡療法は生体の流れそのものを取り戻すことで、根本的な治療を図ろうとするものです。
 (柯尚志著「痛みとしびれの処方箋」幻冬舎ルネッサン刊)より抜粋
生体の流れを「川の流れ」に例えるイメージ"

生体の流れそのものを取り戻す

6つの基本療法

  1. 直接障害物を取り出す(連接法)
  2. 次に取り切れない大きな石などを破壊する(相克の法)
  3. 川幅を拡張する(相輔の法)
  4. 再び崩れないように護岸を補強する(補強の法)
  5. そして水量を増やして流れを豊かにする(相生の法)
  6. 最後に水の流れを速くする(牽引瀉法)

遠絡療法は生体の流れそのものを取り戻すために、1.連接法 2.相克の法 3.相輔の法 4.補強の法 5.相生の法 6.牽引瀉法 という6つの方法を基本として、生体の流れを元のように、あるいはそれ以上に豊かに速く流れるようにする施術法です。

「病因」治療

病気はまず一つの病因があり、そこから多数の「症状」が発生します。
現代医学ではその症状を精密に検査して「病名」を付け、その病名で治療しようとします。患者さんが多くの症状を訴えれば、その症状にまた病名を付けてその病名に対して治療しようとするのですから、いつまでたっても根本へのアプローチができません。
そうなると検査の結果、「症状はあっても異常はない」と言われることになります。
症状の現れたところだけの治療では、根本的な治療にはならないのです。

病気は「病因」で治療しなければなりません。
「症状」の発生部位を直接的に治療して症状の改善を図ろうとするのは、現代医学が臓腑そのものを対象に専門化して発展してきたため、生命全体を通して病気を診るという観点に欠けているからなのです。

病因治療のイメージ

遠絡療法の特徴

1.ライフフローの概念

私たちの体内には血液、リンパ液、髄液など目に見えるものと気エネルギーなど目に見えないものも含めて様々なものが流れています。遠絡療法ではその生体還流を「ライフフロー」と名付け、この流れが滞ることで様々な症状が現れると考えています。
このライフフローの通り道を「ライン」と呼び、経絡と同じように全身を隈なく巡っています。
鍼灸など東洋医学との大きな違いは疾患のあるライン(本経)を施術に使わず、相応、相対するライン、表裏のラインを使うことです。ライン上にある経穴をポイントと呼びます。
治療部位に相応するポイント(Fポイント)と本経を繋ぐポイント(Cポイント)の2点を同時に押すことで痛みのある部位を触らずに施術することが出来るのです。
※ライン、ポイントについては「遠絡療法の基本知識」を参照

ライフフローのイメージ

2.バイパスを作る治療

生体ラインは手足それぞれ6本ずつ12本と身体の前後を通る2本の、計14本あります。
ラインは痛みが発症する患部を通る疼痛ラインと患部に関連しているラインの2種類に分かれ、その治療目的によって施術ラインが決定されます。
そのラインやポイントを記号化することで、思考の簡素化になるだけでなく、施術法が複数の式として表現できます。
処方式を処方箋として他の施術者に伝えることができます。連携院では遠絡療法の施術を再現することが可能になるのです。
そのほかラインの左右の選択や絡穴(Cポイント)の使い方の意義など新しい発見があります。

3.中枢性と局所性

症状は中枢性か局所性に分類されます。
痛みの部位が点の症状で、動くことがなく、赤く腫れて熱を持つなど炎症症状があれば局所性です。
それ以外はすべて中枢性になります。
慢性的な疾患はほとんどが中枢性です。
中枢性という事は病因が痛む部位ではなく、別のところにあるという事です。

4.五行から六行へ

遠絡療法の大きな特色の一つが東洋医学でいう君火と相火の総合関係を明らかにしたことです。
それによって今まで五行では説明できなかった問題を解決しました。
母子関係から親子関係へシフトしました。
例えば木火土金水の五行では木は水から生まれると言われていますが、六行論では木は土と水から生まれます。(相生相輔の関係)
治療上では木(胆経)の疾患は土(胃経)と水(膀胱経)を操作することで施術していきます。

5.中枢(脳と脊髄)の治療

遠絡療法ではアトラス(第1頸椎)の障害による間脳(視床や視床下部など)の疾患や脳幹から出る脳神経の疾患、脊髄を介して起こる今まで原因不明と言われていた難治性疾患にも取り組んでおります。
脊髄の神経線維のライフフローが滞ると様々な症状が出現します。
どのレベルだとどこに現れるかを明確に解明しています。

体内の交通渋滞や停滞を解消します。

痛みや痺れには何かしらの原因があります。ただ、原因が解らなかったり、治療が困難な場合もあります。そういった場合、まずは原因ではなく、「道路を修復し渋滞を解消すること」に主眼を置いて「生体の流れ」をスムーズにすることが、症状の改善につながります。

生体の流れをスムーズに

コンピュータの発想を活かします。

人体は高性能なコンピュータと同じような仕組みで構成されていると考えています。脳や脊髄はコンピュータの本体に相当し、手足はキーボードに相当します。遠絡療法はキーボードを操作してコンピュータの本体を操作するよう、手足の施術ポイントを施術します。

コンピューターの発想

遠絡療法の3つの約束

  1. 痛いところに触らない
  2. 薬や注射をしない
  3. はり灸も使わない
遠絡療法の施術イメージ1 遠絡療法の施術イメージ2
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